資産形成

物価高騰!日本のインフレ対策について分かりやすく解説

近年の日本は物価が上がり続けています。

今月(10月)も様々な業界で更なる値上げが発表されました。

食料品、電気代、その他サービスなど、私達の身の回りは分かりやすく値上がりしていますよね。

これからも値上げが続くのか?と心配になっている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、

  • インフレとデフレの概念
  • 日本の現状と私達が取るべき対策
  • インフレデフレに関わらず値段が上がっているもの

これらについて考えていきたいと思います。

インフレとは何か?

インフレとはインフレーションの略で、「物価が継続的に上がり続けること」を言います。

インフレになると、モノの値段が上がってお金の価値が下がります。

例えば、今まで1個100円で買っていたリンゴが200円に値上がりしたとします。

同じリンゴを手に入れるためには以前の2倍のお金が必要になるので、お金の価値は1/2になったということです。

インフレは、

物価が上がる→企業が儲かる→給料が上がる→需要が増える

の繰り返しなので、「緩やかな良いインフレなのであれば」、経済が活性化するということもあり私達にとって好ましい状態と言うことができます。

デフレとは何か?

デフレとはデフレーションの略で、「物価が継続的に下がり続けること」を言います。

デフレは、モノの値段が下がってお金の価値が上がる状態です。

インフレとは反対の状態のことです。

日本はバブル崩壊後、30年近くデフレ状態にありました。

ファストファッションや100均が流行ったのもそのためです。

モノが安く買えて喜んでいたけれど、懐(サイフの中身)は寂しかった印象はありませんか?

デフレがあまりにも長く続くということは、経済の潤いや世界との温度差を考えたら、あまり好ましくない状態だということが分かりますね。

スタグフレーションとは何か?

スタグフレーションとは、経済が停滞する中、物価が上昇することを言います。

「スタグネーション(景気低迷)」と「インフレーション(物価上昇)」の合成語です。

過去には1970年代のオイルショックが引き起こした現象として知られています。

日本の現状とそれに備えるためには?

前項ではインフレ・デフレなどの概念について解説してきましたが、近年の日本は一体どんな状態なのでしょうか?

日本の現状とそれにどうやって対応すべきかを考えてみましょう!

値上げはいつから始まった?

値上げは去年(2022年)から始まったように見えているかもしれませんが、実は更に1年前(2021年)あたりから始まっていたのです。

気付いている人は気付いていたでしょうが、たとえば、1袋300円10個入りのお菓子があったとして、金額は300円のまま変えずに内容量を8個に減らしていたりしていました。(ステルス値上げ)

実質的な値上げになりますよね。

他にも素材や質を変えたりしてステルス値上げが行われてきました。

今の日本はインフレなの?

今の日本が本格的なインフレと言い切ることはできませんが、モノの値段がどんどん上がり続けていてインフレ傾向にあるのは確かです。

給料が上がってきている企業もありますが、まだ物価上昇にともなった上がり方とはいえません。

それを考えると今は「良いインフレではない」と言うことができるでしょう。

どちらかというと、スタグフレーションの入口に近いような印象です。

インフレに備えるためには

インフレに備えるためには、どこに資産を置いていれば資産価値が目減りしないかを考える必要があります。

お金の価値が減るということは、銀行預金は資産価値が目減りすることになりますよね。

インフレとともに上がっていく資産というと以下の三つが有名です。

  • 不動産
  • 株式

これからは銀行預金にお金を預けっぱなしにするのではなく、インフレに強い資産の中から自分に合ったものを考えていく必要があるのです。

インフレ・デフレ関係ないけど値段が上がり続けている例

インフレ・デフレ関係なく値段が上がり続けているものがあります。

それは、「グローバルなサービス」です。

日本のデフレ・インフレとはあまり関係なく、海外の動向の影響によって値上げが続いています。

その分かりやすい例が二つありますので、ご紹介していきます!

ディズニーランドのチケット

ディズニーランドの1デーパスポートが今月からまた値上げになりました。

今まで一体どのくらい値上がりしているのでしょうか?

1983年のオープン当時からのパスポート値段の変遷を見ていきましょう!

  • 1983年・・・3,900円
  • 1987年・・・4,200円
  • 1989年・・・4,400円
  • 1992年・・・4,800円
  • 1996年・・・5,100円
  • 1997年・・・5,200円
  • 2001年・・・5,500円
  • 2006年・・・5,800円
  • 2011年・・・6,200円
  • 2014年・・・6,400円
  • 2015年・・・6,900円
  • 2016年・・・7,400円
  • 2019年・・・7,500円
  • 2020年・・・8,200円
  • 2021年(3月)・・・8,700円
  • 2021年(10月)・・・9,400円
  • 2023年・・・10,900円

一覧にしてみると、ものすごい勢いの値上げなのが良く分かりますね!

ディズニーランド内の設備やアトラクションの質がどんどん向上しているのに加え、

ディズニーは海外のライセンスを受けているので、海外の価格動向の影響を強く受けていることも値上げの大きな要因になっていると思われます。

海外ブランド

最近の海外ブランドは、1年に何度も値上げが行われています。

もともと値段が高い商品は値上がり率も大きいので、びっくりするような金額になっていることもありますよね。

この値上げの原因が、「原材料の高騰」や「円安」にあることは確かです。

しかし、ブランド品の値上げの理由は他にもあるのです。

値上げ理由①需要より供給が不足している

ブランド品は、アジアを中心に世界からの需要が急増しています。

中国・インドなどが、経済成長とともに富裕層が増えているのも原因のひとつです。

しかし、ブランド品はデザインや素材にこだわって厳選してつくっているので、供給量が不足しがちです。

需要と供給のバランスを調整するためにも、各ブランドは価格の調整が必要になってきます。

値上げ理由②ブランドイメージの維持

ブランド品は、希少性や高級感を売りにしています。

「来月から値上げをしますよ。」と聞いたとたんに、値上げ直前に慌てて買いたくなる人も多いのではないでしょうか?

このように、値上げをすることで顧客の購買意欲を刺激する効果もあります。

また、ブランドイメージを維持するためにも値上げをしています。

私は以前、某海外ブランドに今後値下げの可能性があるか聞いたことがありますが、

「基本的にありません」

と、断言されました。

値下げやバーゲンはブランドイメージを損なうので、一度値上げしたら、よっぽどのことがない限り値下げは行わないのでしょう。

まとめ

今の日本は物価上昇の波に乗っておりインフレ傾向にあるといえます。

ただ、給与の上昇がまだ追いついておらず良いインフレとは言えません。

そして、今後このインフレが加速した場合、本格的なスタグフレーションになる可能性もあります。

今回の記事でも書きました通り、インフレデフレ関係なく値上がりをしているサービスもあり、今後日本のお金の価値は更に下がる可能性も。

これからインフレが加速するのかデフレに逆戻りするのかはまだ分かりませんが、とりあえず今は、現金よりも「インフレに強い資産」にシフトしていくことを考えたほうが良さそうです。

すずり
身近なところでいうと、保存の効く食品を備蓄しておいたり、自分のスキルを磨くための本や資格取得にお金を使うというのも良いですね!

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